自分の過去を知っている人たち

自分の過去を知っている人たちといつまでもつながっている、私はいいと思いません。私自身、黒歴史のような、あの時の自分を知っている人たちと再会し、つながっていこうとは思いません。あの時、あなたはこうだったよね、ああだったよねと過去に引き戻されたとき、恥ずかしいような、縮こまるような、そんな感じがして会わなきゃよかったなと思うことがあります。

私は数十年つながっているひとは周囲にいません。転職もたくさんしたので多くの人と知りあいになりましたが、今はその誰ともつながっていません。周囲に自分の過去をよく知っている人たちを置いておく、過去に引き戻されます。一時、交流があっても、それぞれにまた新しい人たちと新しい経験を与え合うのがいいなと思います。同じ会社や組織にずっといて、特定の人たちの歴史数十年を知っている、私にはできない生き方です。年賀状も何十年も会ってもいないのに送り合う、それも私にはできません。

伊藤仁彦