経験によい悪いは本当にありません

必要な経験からは逃れられない、本当にそう思います。数十年前、友人を友人に紹介したら、結婚をしてしまいましたが、私は反対でした。男性の友人は、私の女性の友人を利用しているし、計算してるなって思ったからです。
 
「本当にいいの?計算高い人だよ」って女性の友人に言っても、「決めた」と言うのでなんか罪悪感がありました。友人の女性は仕事もできたし、ぱぱっとなんでもやる人だし、なんでこの男の本性を見抜けないのかと思いながらも、結局、2人は結婚しました。数十年ぶりに会うと、女性の友人は夫が本当にめちゃくちゃで仕事もないということを話していました。何度も何度も同じパターンを2人は繰り返していました。夫がおいしい話を持って来て、それにお金を出し、結局、毎回、それどうしたの?ってことになっているようでした。先日、女性の友人が数年後に離婚を決めたと言っていましたが、多分、しない気がします。本当にもう嫌なら、今、離婚しているはずだし。
 
人間って周囲から客観的に見れば止めた方がいい経験ってありますが、こればっかりは本人がとことんやりつくさないと終わらないものだと思います。周囲がダメと言って止めても、やっぱりやっておいた方がよかったと本人はずっと思うか、結局は同じような経験を別な人とするかもしれません。必要な経験はどんなものであれ、結局するしかないのだなあと友人2人を見て思うと当時に経験によい悪いはなく、説明はできないけれどもやりきらないと完了しないと思いました。経験によい悪いは本当にありません。
 
伊藤仁彦