のんびりした町での出来事

前に住んでいた所で、まだ赤ちゃんの子供を育てているお母さんがいました。ある時、そのお母さんが一人で出かける用事ができ、赤ちゃんをどこに、誰に預かってもらおうかなと考えていて、時々道で会った時に会話をするおばあちゃんにその話をしたそうです。そうすると、「わたしが預かってあげるわよ」とおばあちゃんが言ってくれて、きっとその時まで名前もお互いに知らないおばあちゃんに赤ちゃんを預かってもらいお出かけできたそうです。

これはコロナ以前の話ですが、その時にもインフルエンザもありましたし、いろいろな事件なども起こっていましたが、赤ちゃんも含め3人ともお互いにどこの誰とか何をしてきたとか関係なく、道で偶然会った時にきっと赤ちゃんをきっかけに会話が始まって、小さな交流を重ねていくうちにおばあさんとお母さんと赤ちゃんが選んで(選ぶとかも意識することもないくらい)自然にそうなっていったんだろうな、3人ともその時間を安心して過ごせたんだろうなと思います。

のんびりした町でしたが、5、6年前の東京に通勤圏内の町でのお話です。