アセンダントとは、占星術の専門用語で平たくいうとあなたが生まれた時、東の地平線上にある地点を指します。上昇宮とも同義で呼ばれています。
アセンダントは特に、周りの人から見えるその人の特徴(容姿、風貌など)を表すと言われています。先人の占星術家たちが定義した、例えば、アセンダントが天秤座だと卵型の顔つきで美しい容姿とか、アセンダントが獅子座だと目力が強くて華やかである、などは当てはまる人もいればそうでもないという印象を受けます。
容姿に関しては結局のところ遺伝的要素で大きく左右されるため、外見的特徴がアセンダントだけで分かるというのは100 % ではないと思ってます。
アセンダントはその人が身に纏う雰囲気、印象みたいなものをよく表しています。先ほどの例でいうと、アセンダント天秤座の人は初対面でも人当たりがよく中立的だとか、アセンダント獅子座の人は気後れするような高級店でも割と堂々としていている、など。これなら容姿よりもしっくりする気がします。香水のようにその人物が通り過ぎるとふわっと気づくようなイメージです。自分では認識しづらいというのもアセンダントの特徴なので、あれ、香水つけ過ぎたかな、と意識して嗅いでみないと分かりません。
アセンダントの印象が強く出る人というのは、その人が纏う印象が残り香のように漂っているのでしょう。その人の雰囲気、印象、仕草というのは、周りの人から見ると割とはっきり分かることが多いですね。
また、アセンダントは後天的に獲得していく資質でもあるため、私は「サバイバル術」と呼んでいます。この世界で生き抜くために身につけたようなキャラクターであり、人から指摘されるまでは自覚しづらい特徴を持っています。
天体の配置にもよりますが、アセンダントと太陽星座に矛盾がない人はイメージの裏切りが少なく、いわゆる分かりやすい人です。逆に矛盾の配置にある場合、入り口にはパンと書いてあるお店の中に入ってみたら野菜を売っていた、みたいなことになります(パンと小麦のような誤差では済まない訳です)。第一印象と中身が違うというときはこのパターンが多いような気がしますが、それもまたその人の個性です。