人生には大きく自分の生き方を変えるきっかけになる人との出会いが必ずあります。最初はそんなことに少しも少しも気づいていません。でも数年～何十年もたった後になってから「ああ、今思い起こせばあの時、あの人との出会いが私の人生を大きく変えたんだな」と気づくのです。

 

もう20数年前のことになりますが、とあるご縁で放浪のスピリチュアル教師Sさんと出会いました。小柄でいつもニコニコしていて明るいSさんは元々は高校の教員でした。しかしある日「これは違う」と気づいたのだそうです。自分に正直に自分らしく生きたいという思いを貫き、長年の教員生活に別れを告げ、さすらいのスピリチュアル教師として招かれるままに日本中を放浪の旅をして暮らしておられたようです。

 

行く先々ではスポリチュアルなお話やエネルギーリーリーディングをメインにした個人セッション、そして複数の人数が集まったなら独自の技法による瞑想会などを行っておられました。

当時、私の周りはスピリチュアルな世界に関心を示す人がたくさんいて、声がかかったなら各地で開かれる小さな瞑想会にも積極的に参加するようになりました。私の関心は現実的で「瞑想することで一体何が得られるのだろう？」という一点に絞られました。

やがて色んなことが分かり始めました。多くの瞑想会で語られていた瞑想のテーマや瞑想の目的は「手放し」だったのです。思考を手放す、感情を手放すという手放しです。最終的には煩悩と呼ばれるものも手放すことが出来、苦しみさえ消え去り手放すことが出来るといったことのようです。

そんなことが出来るなら是非とも頑張って瞑想しなきゃって思うでしょ？ところがそう簡単には行かないのです。瞑想しながら「思考を手放そう」「感情を手放そう」ってやってみるんだけど、やればやるほど思考や感情がとどめなく湧き出し頭の中に絡みついてくるのです。

「思考や感情を手放すなんてちょっとやそっとでは無理やん」と半ばあきらめ気味に思っていた時に出会ったのが冒頭でご紹介した、放浪のスピリチュアル教師Sさんでした。随分長くなってしまいましたので続きは明日書きます。